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はちみつ(蜂蜜)が固まる原因は?正しい戻し方や結晶化を防止する方法を解説

はちみつ 固まる

ハチにまつわる自然由来の食品や商品を紹介する、ハチめぐ編集部です。

はちみつ(蜂蜜)を保存していると固まって結晶化していることがよくあります。これは劣化ではなく、糖分がくっつくことで起きる自然な現象なので、品質に問題はありません。

この記事でははちみつが固まってしまう原因や、固まったはちみつの戻し方、結晶化を防止する方法についてわかりやすく紹介します。

はじめにお読みください

・本記事は、はちみつに関する一般的な栄養や伝統的な利用法をご紹介するものであり、医薬品のような効果・効能を保証するものではありません。はちみつはあくまで食品であり、病気の治療や予防を目的としたものではありません。
・記事内では、過度な効果を期待させる表現を避けるよう努めていますが、仮にそのように受け取れる表現があった場合でも、医療的な効能を示すものではないことをご理解ください。何らかの症状がある方や体調に不安のある方は、自己判断を避け、かかりつけの医師にご相談ください。
・また、1歳未満の乳児には、はちみつを与えないでください。

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目次

はちみつ(蜂蜜)が固まる原因は?

素材_ポイント

・低温になると、ブドウ糖が結晶化するから
・気温が15℃以下になると固まりやすい
・冷蔵庫で保存すると固まりやすい

はちみつが固まるのは、主に蜂蜜に多く含まれる「ブドウ糖」が低温で結晶化する性質によるものです。

はちみつの主成分はブドウ糖と果糖ですが、ブドウ糖は水に溶けにくく、特に気温が15℃以下になると結晶化しやすくなります。この現象は「結晶化」と呼ばれ、冬場や冷蔵庫で保存した際に頻繁に見られます。

結晶化が進むと、はちみつは白く濁り、粒状または全体が固まった状態になります。

結晶化しやすいはちみつの種類

はちみつの結晶化は、含まれる糖の種類によって起こりやすさが異なります。

はちみつの種類ブドウ糖の多さ結晶化しやすさ
レンゲ多いしやすい
菩提樹(リンデン)多いしやすい
クローバー多いしやすい
菜の花多いしやすい
そば多いしやすい
アカシア少ないしにくい
少ないしにくい

ブドウ糖が多く含まれるはちみつほど、結晶化しやすく(固まりやすく)なります。代表的なものとして、レンゲや菩提樹のはちみつがあり、気温が低下するとすぐに固まり始める傾向があります。

一方で、アカシア蜜はブドウ糖の割合が低いため、結晶化しにくく、長期間液状を保ちやすい特徴があります。保存状態にかかわらず、なめらかな状態を好む方にはアカシアが適しています。

なるべく固まりにくいはちみつを選びたい方は、上記ブドウ糖が少ないはちみつを選ぶとよいです

固まったはちみつの品質は?食べても大丈夫?

固まったはちみつは品質に問題はなく、腐敗や劣化とは異なります。そのため基本的にそのまま食べても問題ありません。栄養価や風味に大きな影響もありません。

食べる際には、スプーンですくってそのまま使うこともできますし、滑らかな食感を好む場合は湯せんで液状に戻すとよいでしょう。

固まったはちみつの戻し方

はちみつ素材

・40℃くらいの湯煎でゆっくりと溶かす

はちみつに50℃以上の熱を加えると酵素が失活してしまい、本来の効力を発揮できなくなってしまいます

固まったはちみつを戻すときには、容器ごとぬるま湯(40℃前後)でゆっくり温める方法がおすすめです。急激な加熱を避けることで、風味や栄養成分を損なわずに結晶を溶かせます。

電子レンジや炊飯器などを使う方法は、温度が高すぎるためおすすめできません。

固まったままはちみつを楽しむのもあり

はちみつが結晶と液体で二層に分離している場合、結晶にはブドウ糖が多く含まれ「ジャリッ」とした食感、液体には果糖が多く含まれ「トロッ」とした食感です。

この違いをあえて楽しむのも良いと思います

ただし、糖分をうまく吸収できない方やエネルギー代謝が低下している方は、結晶化したはちみつをそのまま食べないほうがよく、湯煎で結晶を溶かすか、スプーンなどではちみつ全体を混ぜ合わせてから食べることをおすすめします。

そもそもはちみつの結晶化を防止する方法

・室温20℃前後で保管する
・冷蔵庫で保存しない

日常生活では、常温(20℃前後)で保存することが、はちみつの結晶化を防止する有効な方法です。

15℃以下の環境では結晶化しやすいので、冷蔵庫での保存はおすすめできません(「固まったはちみつを食べたい」という方は別です!)。

はちみつの結晶化を防ぐには、保存環境を整えることが重要です。

保存条件推奨度理由
常温(15〜20℃)結晶化しにくい温度帯
密閉容器での保存湿気・空気接触を抑えられる
直射日光のある場所×温度変化で品質が変わる可能性
冷蔵庫保存×結晶化が早く進む
※固まったはちみつを食べたい方には推奨

はちみつは15〜20℃の常温環境で、直射日光を避けて保存するのが理想的です。冷蔵庫内は10℃前後と低温になるため、ブドウ糖がすぐに結晶化してしまいます。また、日光が当たる場所では温度変化によって風味や色が劣化しやすくなります。

さらに、開封後はしっかりと蓋を閉め、湿気や空気との接触を防ぐことで、品質の変化を抑えられます。ガラスや高品質のプラスチック容器で密閉保存するのが望ましいです。結晶化を防ぐには、温度・光・湿気の3点を意識した保存が鍵となります。

まとめ

この記事の要点

・はちみつは気温15℃以下で固まりやすい(結晶化)
・結晶化する理由は、はちみつに含まれるブドウ糖が原因(種類によって違う)
・固まってもそのまま食べられるし、40℃くらいの湯煎で溶かせる

はちみつの結晶化は自然な現象であり、安心して食べられます。

結晶化は主にブドウ糖の含有量と保存温度に影響されますが、品質や栄養には大きな変化はないとされています。固まってしまった場合も、湯煎や低出力の電子レンジ加熱などで簡単に元の状態に戻すことができます。また、常温での保存や密閉容器の使用によって、結晶化をある程度防ぐことが可能です。はちみつの種類によっても結晶のしやすさが異なるため、用途や好みに応じて選ぶのも一つの工夫です。

ミツバチが集めた自然の恵みを、正しい知識とともに最後まで美味しく活用しましょう。

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この記事を書いた人

はちみつ、プロポリス、ローヤルゼリーなど健康と美容に役立つ「ハチの恵み」について、農林水産省や厚生労働省、国際機関が発信する客観的な情報や自身の経験、養蜂家に取材した情報に基づき記事を制作しています。ハチへの「ありがとう」の気持ちを込めて、正確で誠実な情報発信を心がけています。

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