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はちみつ(蜂蜜)に含まれる栄養素は?糖質はどのくらい?カロリーや成分表をわかりやすく解説

はちみつ 栄養素

ハチにまつわる自然由来の食品や商品を紹介する、ハチめぐ編集部です。

はちみつ(蜂蜜)は、長年にわたって世界中の多くの人々の生活に取り入れられてきた、天然の「甘味料」です。

その背景には、はちみつに含まれる豊富な栄養素が関係しています。本記事では、はちみつに含まれる栄養素や成分について詳しく解説します。

はじめにお読みください

・本記事は、はちみつに関する一般的な栄養や伝統的な利用法をご紹介するものであり、医薬品のような効果・効能を保証するものではありません。はちみつはあくまで食品であり、病気の治療や予防を目的としたものではありません。
・記事内では、過度な効果を期待させる表現を避けるよう努めていますが、仮にそのように受け取れる表現があった場合でも、医療的な効能を示すものではないことをご理解ください。何らかの症状がある方や体調に不安のある方は、自己判断を避け、かかりつけの医師にご相談ください。
・また、1歳未満の乳児には、はちみつを与えないでください。

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目次

はちみつに含まれている栄養素・成分表

はちみつ素材

文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会が公表している「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」によると、はちみつに含まれている栄養成分やカロリーは以下のとおりです。

項目含有量
※可食部100gあたり
カロリー329kcal
糖質(単糖類)75.3g
糖質全体:81.7g
水分17.6g
タンパク質0.3g
ミネラルカリウム65mg
リン5mg
カルシウム4mg
ナトリウム2mg
マグネシウム2mg
マンガン0.21mg
0.2mg
亜鉛0.1mg
0.04mg
クロム1μg
ヨウ素微量
ビタミンビタミンA(β-カロテン)1μg
ビタミンB1微量
ビタミンB20.01mg
ナイアシン0.3g
ビタミンB60.02g
葉酸7μg
パントテン酸0.12mg
ビオチン0.4μg

出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

はちみつに含まれる「カロリー」を解説

はちみつ素材

はちみつのカロリーは100gあたり約329kcal、大さじ1杯あたり69kcalで、上白糖(100gあたり391kcal)よりも低カロリーです。

また甘味もはちみつのほうが強いため、上白糖よりも少ない量で同じ甘味を出すことができます。

砂糖にもいろいろ種類がありますが、以下の表のように軒並みどの砂糖よりもはちみつのほうが低カロリーです。

砂糖の種類カロリー
※可食部100gあたり
(比較)はちみつ329kcal
上白糖391kcal
黒糖354kcal
グラニュー糖394kcal
三温糖390kcal
きび砂糖396kcal
てんさい糖357kcal
和三盆393kcal

はちみつに含まれる「糖質」を解説

はちみつを構成する成分のうち、80%以上は糖質です。

残りの20%はほとんどが「水分」だから、はちみつはほぼ糖と水分でできてるんだ!

糖質にも種類があり、大きく「単糖類」と「多糖類」に分かれます。

はちみつに多く含まれているのは単糖類である「ブドウ糖(グルコース)」や「果糖(フルクトース)」です。

分類糖の種類(例)特徴
単糖類ブドウ糖(グルコース)全身の細胞でエネルギー源として利用される。
はちみつに多く含まれる。
果糖(フルクトース)果物に多く含まている糖。肝臓で代謝されるため、ブドウ糖に比べて血糖値の上昇は穏やか。
はちみつに多く含まれる。
多糖類ショ糖(スクロース)白砂糖のこと。花の蜜の主な成分でもある。ブドウ糖と果糖が1個ずつくっついてできている。
麦芽糖(マルトース)水飴の主成分。ブドウ糖が2個くっついてできている。
でんぷん(アミロース)植物が光合成によって作る炭水化物。ブドウ糖が大量にくっついてできている

花の蜜から集めた「ショ糖」を、ハチが「ブドウ糖」と「果糖」に分解して作っているがはちみつなので、はちみつには単糖類が多く含まれています。

糖質は動物が活動をし続けるための重要なエネルギー源ですが、「多糖類」のまま体内に吸収することはできません。私たち人間も、多糖類を食べたら体内で「単糖類」に分解してから吸収しているのです。

そのためはちみつは、「ハチが人の代わりに、多糖類を単糖類に分解してくれている食材」といえます。

はちみつに含まれる「タンパク質・アミノ酸」を解説

はちみつ素材

はちみつに含まれているタンパク質は、ハチのタンパク源である「花粉」から由来しています。含まれている量ははちみつ100gあたり0.3g、このうち3分の2にあたる0.2gは「アミノ酸」の状態で含まれています

アミノ酸がたくさんくっついてできているのが、タンパク質だよ!

アミノ酸は筋肉や血液、髪の毛、酵素など身体を構成する組織を作る原料になる成分です。はちみつに含まれているアミノ酸の成分表は以下のとおりです。

アミノ酸の種類体内での役割(例)含有量
※可食部100gあたり
プロリン肌や関節のコラーゲンを作る材料84mg
アスパラギン酸エネルギー代謝に関与25mg
グルタミン酸脳の神経伝達に関与・うま味成分17mg
フェニルアラニンドーパミンの原料10mg
ロイシン筋肉の成長と修復をサポート9mg
バリン筋肉のエネルギー源8mg
イソロイシン持久力や疲労回復に関与7mg
リシン(リジン)骨や成長、免疫に関与7mg
チロシン甲状腺ホルモンの原料7mg
グリシンコラーゲンの主要成分7mg
アラニンエネルギー代謝に関与6mg
セリン脳や神経の働きをサポート6mg
その他(メチオニン、シスチン、トレオニン、トリプトファン、ヒスチジン、アルギニン)18mg

出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

はちみつに含まれる「ミネラル」を解説

はちみつ素材

ミネラルは、人間が体内では合成できないが、生きていくために必要な栄養素のことで、食事やサプリから接種する必要があります。

はちみつ100gあたりにミネラルは0.1g含まれており、成分表は以下の通りです。

ミネラルの種類体内での役割(例)含有量
※可食部100gあたり
カリウム体内の水分バランスと血圧の調整65mg
リン骨や歯の成分、エネルギー代謝に関与5mg
カルシウム骨と歯の形成、筋肉の収縮にも必要4mg
ナトリウム体の水分・血圧の調整や神経伝達に関与2mg
マグネシウム筋肉と神経の働きをサポート2mg
マンガン骨の形成や抗酸化作用に関与0.21mg
酸素を運ぶ赤血球(ヘモグロビン)の材料0.2mg
亜鉛免疫や肌・味覚を正常に保つ0.1mg
鉄の働きを助け、血管や神経の健康にも関与0.04mg
クロム血糖値の調整や糖の代謝をサポート1μg
ヨウ素甲状腺ホルモンの材料になる微量

出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

はちみつに含まれる「ビタミン」を解説

はちみつ素材

ビタミンは、体の機能を正常に保つために必要な栄養素で、ミネラル同様、自分の体内では十分な量を作れないため、食事やサプリから補う必要があります。

はちみつに100gあたりに含まれるビタミンの成分表は以下の通りです。

ミネラルの種類体内での役割(例)含有量
※可食部100gあたり
ビタミンA(β-カロテン)目の健康や粘膜の維持に重要・抗酸化作用1μg
ビタミンB1糖質をエネルギーに変えるために必要微量
ビタミンB2皮膚や粘膜の健康維持・脂質代謝もサポート0.01mg
ナイアシンエネルギー代謝や皮膚の健康に関与0.3mg
ビタミンB6タンパク質の代謝や神経の働きをサポート0.02mg
葉酸細胞の再生や、胎児の発育に欠かせないビタミン7μg
パントテン酸エネルギー代謝をサポート0.12mg
ビオチン髪・肌・爪の健康を保つ・代謝にも関与0.4μg

出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

はちみつに含まれるその他の栄養素

成分体内での役割(例)含有量
※可食部100gあたり
水分17.6g
グルコン酸ブドウ糖が酸化してできる有機酸の一種・ミネラルの吸収をサポート0.3g
リンゴ酸疲労回復やエネルギー代謝をサポート微量

その他はちみつに含まれている栄養素・成分は、水分、グルコン酸、リンゴ酸、酵素などです。

グルコン酸やリンゴ酸などの「有機酸」が含まれているため、はちみつのpHは弱酸性になっており、はちみつが腐りにくい理由の1つになっています。

またグルコースオキシダーゼ、アミラーゼ、カタラーゼなどの消化酵素も含まれています。

栄養価の高いはちみつを選ぶポイント

ミツバチ素材

・純粋生はちみつを選ぶ

記事で紹介したはちみつの成分表は、「純粋はちみつ」のものです。水飴などを混ぜたスーパーで売られているような加工はちみつや、加熱処理を施したはちみつは、含まれる栄養素の成分比率が異なりますので、それぞれ商品パッケージの成分表を参照ください。

より栄養価の高いはちみつは、加工や加熱処理をしていない純粋生はちみつです。

まとめ

この記事の要点

・はちみつは糖質・ミネラル・ビタミン・アミノ酸が豊富
・糖質の多くは単糖類で、体内で素早くエネルギーになる

栄養価を重視するなら「純粋生はちみつ」を選ぶのがオススメ

はちみつは、糖質と水分を主成分としながらも、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、有機酸、酵素など、多様な栄養素を含む天然の食品です。

砂糖や人工甘味料の代わりに日常の食生活に取り入れることで、カロリーを抑えながらハチからの「自然の恵み」を受け取ることができます

ただし、いくらはちみつが栄養価が高く砂糖に比べて低カロリーといえど、食べ過ぎはよくありません。摂取量や品質には注意しながら、はちみつを楽しんでくださいね。

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この記事を書いた人

はちみつ、プロポリス、ローヤルゼリーなど健康と美容に役立つ「ハチの恵み」について、農林水産省や厚生労働省、国際機関が発信する客観的な情報や自身の経験、養蜂家に取材した情報に基づき記事を制作しています。ハチへの「ありがとう」の気持ちを込めて、正確で誠実な情報発信を心がけています。

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